こんにちは。
『義兄弟』発売となりました。
お手に取ってくださったかたがいらっしゃれば嬉しいです。ありがとうございます。
よろしければご意見ご感想など編集部様までお寄せください。皆様のお声が私の糧です!
発売日も過ぎましたので少し内容を書いてみます。
義弟×兄、執着ものです。兄の視点でお話が進みます。
弟・佐伯怜は、兄・聖司から見ると父の愛人の子です。幼いころに聖司の家に引き取られてきます。最初はとても仲よしだったのですが、あるきっかけで怜は聖司を避けるように。そして高校卒業と同時に家を出て音信不通になります。
それからおよそ十年後、怜はベンチャーキャピタリストとして、ベンチャー企業社長の聖司の前に現れます(怜は投資する側、聖司は投資を受ける側、つまり弟のほうが立場が強いです)。
成長、成功した怜は頼もしく優しく、もうむかしのことなど気にしていない様子。だから聖司も次第に過去にあった気まずさを忘れ意気投合していきます。しかし(聖司にとっては)ちょっとした出来事で、怜は不意に激高し、兄をレイプします。
以降、投資の引き上げをちらつかせては関係を迫ってくる怜。それまでの穏やかの顔が嘘のようにサディスティックな面を見せつけてきます。兄を脅迫しもてあそぶことが目的のように見えますが、怜がほんとうに欲しいものとは……?
というような話です。
人物について少し書きます。
兄・佐伯聖司は、真っ直ぐで芯の強い純粋な男です。会社社長の息子として、王であれ長であれと育てられた優等生タイプ。他人を惹きつける魅力があります。ひとを大事にし、ひとに慕われ統べることがあたりまえのように生きてきました。
自分より弱いものを放ってはおけない性分です。だからこそ、養子として引き取られてきた怜の頼りなげな姿に同情心を抱き精一杯優しく接します。怜に避けられるようになった理由はわかっていません。
二十八歳のときに父の会社が潰れ、それを機にベンチャー企業を立ち上げます。そして三年後、成長した怜と再会します。
弟・佐伯怜は、幼少時から愛を知らずに育った男です。優しい兄にべったり懐きますが、ある日を境に距離を置くように。
そして、佐伯の家を出てからひとり奮闘し、十年の時間をかけてやり手ベンチャーキャピタリストの地位を得ます。印象としては紳士的で、聡く、優しく、真摯で強い男です。だからこそ聖司も怜に全幅の信頼を置きます。
十年の努力をして確固たる力を手に入れた怜は、再会した聖司になにをしたかったのか。聖司からなにを得たかったのか? そのあたりがこのお話のキーになります。
執着ものということで、キリキリ、ひりひりするような感覚で読んでいただけたらいいなと思いながら書きました。
もちろん、甘くて可愛いシーンもあります。エロは結構こってり?
読後感はおそらく目を通してくださったかたによって違うのかなと思います。よかったね、なのか、歪んでるね、なのか、あるいはまた違うものなのか。
よろしければぜひお聞かせください。
こういう、重くてどろっとした(とまではいかないかもですが)お話を書くのは大好きなので、とっても楽しく書きました。「ああ、こいつはずいぶん楽しそうに書いているなあ」と感じていただければさいわいです。
公式さんで一部お試し読みができるようです。
「義兄弟」ちょこ読み|幻冬舎コミックス
フェア情報も公式さんでどうぞ。
義兄弟発売記念フェア|幻冬舎コミックス
それから、ご購入いただいたかたへのおまけということで、SSをひとつ書きました。書店様での特典とは違うものです。
もしお時間ありましたら、さらっと覗いてみてください。本編のあとに目を通していただけると嬉しいです。(そうしないと意味わかりませんので)
メニューの「novel」に置いてあります。ここからもどうぞ。
それでは、なんだか長くなってしまいましたのでこのあたりで締めます。
ふわふわもしておらずきらきらもしていない、どシリアス……。はたしてこれは受け入れてもらえるのかと不安いっぱいですが、「そんなどシリアスでもいいじゃない」と言ってくださるかた、ぜひ読んでやってください。
どうぞよろしくお願いいたします。
またなにか思い出しましたら書きに来ます。
それでは、ありがとうございました。
(帯のあおりが素敵でしたので、思わず写真を撮りました)